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風の歌を聴け


僕の大好きな作家である村上春樹のデビュー作品です。

読書感想文が苦手な田口には、

この小説のどこがどういう風に良いのかうまく説明できません。


でも好きなんです。


もうね、5,6回読んでる。

そのくらい好き。

村上春樹の小説は話が割と「淡々」と語られていて、

「すごく感動した。」とか「号泣した。」とか、

そういうところはあまりない。

読んでいて、うんうん良くわかる、といった共感する部分が多くて、

そして読み終わった後に「何か」がいつまでも心に残る。

僕にとっては、村上春樹の作品はそんな感じです。


村上春樹の小説を読んでいて、泣くことってあまり無いんですけど、

この小説は読む度に必ず泣いてしまいます。

それも泣く場所が決まっています。


いつも同じ場所で泣いてしまいます。



淡々と乾いた文体で書かれている話なんですけど、話の最後の方で、

ラジオのDJに寝たきりで入院している17歳の女の子からリクエストと共に

手紙が届き、DJが読み上げる部分があるんですが、

もうその部分が本当にダメ。

今、こうやって思い出していても胸が熱くなってきてしまいます。

先日も、ちょっとその部分だけを久しぶりに読んだんですけど、



やっぱり泣けた。



この部分を読むと思うんです。

なんだかんだ言っても

やっぱり生きてることっていいことかもしれない。と。

生きて行くことって、たくさんの制約があったりとか、

悲しいこととか、辛いこととか、いろいろあるけど。

こうして普通に生きて、普通に暮らしていられることって、

喜ぶべきことなんじゃないかと。

大げさですけど。





ちなみに昔、

この小説のこの部分が泣けるんだよ。って、

友達に話したんです。

後日、読み終えた友達が言ってました。

「そうか?別に泣けなかったけど・・・。」


ちょっと悲しかった。


まあ、いいか。

人それぞれですけからね。

かなり昔の作品で、文庫化もされているので、

ブックオフとかで激安で売ってると思われます。

良かったら読んでみてね。







「中国行きのスロウ・ボート」も

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かなり好き。
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田口。東京出身で千葉県在住。妻と高校生の娘と三毛猫タマと慎ましく暮らす。1日の半分以上は音楽のことを考えてる。最近はSuperflyにどっぷり。Macintoshとコーヒーと猫がかなり好き。そしておもしろいことが好き。

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